静岡県東部に位置する富士宮市は、北方に世界文化遺産である富士山を有します。市域の約半分が富士箱根伊豆国立公園の区域内で、白糸の滝、富士山本宮浅間大社、山宮浅間大社といった数多くの文化財が点在する歴史のまちです。また、富士宮やきそばや富士宮焼き肉などのB級グルメも楽しむことができ、観光地としても人気があるエリアです。
昨年、富士山白糸工場に事務所棟を新設された株式会社望月鉄工所様を訪問し、工場長 宮崎様にお話を伺ってまいりました。
本日は貴重なお時間を頂戴しありがとうございます。まず、御社の沿革ついてお聞かせください。
昭和52年に創業、平成元年に第一工場稼働開始し、現在に至るまでに少しずつ工場とヤードを増設しております。お客様の要望に可能な限り応え、信頼関係を築ける現場営業を行い続け、敷地面積178,908㎡ヤード面積67,222㎡工場建屋面積30,520㎡までに成長を遂げることができました。平成7年にMグレード取得、平成15年にHグレード取得し、現在まで更新を続けております。
ありがとうございます。そんな御社の強みをお聞かせいただけますか。
建物の骨格を担う鉄骨の製作を図面から製作し、現場施工まで一貫して行っている点、そして超優良ゼネコンと直接契約しているところが弊社の強みと考えています。
工場で加工の簡略化を図ることができるよう、図面担当者は作業員と常に意見交換を行い、その意見を積極的に取り入れてきたことが、結果的にお客様の求める品質確保につながってきたと思っています。
また、工場ごとに製品をストックできるヤードがありますので、工場内が製品で溢れ作業が進まないということもなく、円滑に稼働することができています。
続けて、ご使用になっている当社の鉄骨溶接ロボットシステムと溶接材料についてのご感想をお聞かせください。
コア連・大組立・石松™ の導入により生産量が大幅にアップしたのと同時に、熟練の溶接士は、ロボット溶接が困難な部位に従事することが可能となりました。現在ではワイヤはMG-56R(N)を使用していますが、実は過去に何種類か違うワイヤで検証してみたこともありました。その時はチップの目詰まり、スラグが多くなりアークが発生せずロボットが止まってしまう、ノズルへのスパッタ付着が多くガスが流れずブローホールが発生する、など問題がおきてしまいました。やはりMGシリーズはアークの安定性に優れ、スラグの発生量の少なさ、スラグ剥離性に優れていますので、連続溶接に最適だと感じています。
当社製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。静岡県では、街中やTVで御社名をよく見かけます。特にTVCMはユーモアにあふれていますね。
10年ほど前、沼津静岡の就職フェアにて、弊社ブースを出展いたしましたが、誰も来てくれませんでした。一方、隣のブースは地方CMをしていた企業で多くの学生が集まっていました。知名度が重要だと気付き、映画、YouTube、テレビなどに積極的に広告を出しています。おかげで知名度もあがり、地元の学生さんを中心に弊社に興味を持っていただけたかなと思います。
本日は、お忙しいところお時間をいただきありがとうございました。最後に御社の今後の取組みについてお聞かせください。
弊社の全体の平均年齢が35歳となっております。若い方が活躍していけるよう環境が整った組織作りを継続していくこと、安全第一であることに重点を置いています。月に一度の会議、週に一回のパトロールを今後も継続していき、工場作業員が安全に作業を行えるよう常に改善していきたいと思っています。昨年は工場休憩所のリフォームを行うなど、作業員が快適に過ごせるよう会議で決定したことを、12点ほど改善しました。今後も安全でより良い環境づくりに、全力で取組んでいきたいと考えております。
本日は大変貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。現場と事務所の双方のご意見をよく聞かれており、より良い製品づくりに対し強い信念をお持ちの様子が伺えました。最後になりましたが、株式会社望月鉄工所の皆様の今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。