皆さんこんにちは!(株)神戸製鋼所 西日本営業室の小林です。西日本営業室は神戸製鋼所大阪支社を拠点として関西2府4県、北陸3県(福井・石川・富山)と沖縄を管轄しており、室長の木村以下、溶接材料チーム6名・システムチーム4名が在籍しています。溶接材料チームの2名はシステム営業を兼任し(当社では「マルチタスク営業」と呼んでいます)、溶接材料・システムで一体感を持ちながら日々の営業活動に取組んでいます。
溶接サポーター活動は2005年に始まり、今年で20年目を迎えます。関西地区ではサポーター評価試験をこれまでに15回開催し、のべ420名の方がサポーター資格を取得されて、営業の最前線で活躍されています。評価試験は関西に限らず、北陸と沖縄でも開催し、「地域密着型活動」として会員各社様に参加いただいています。私が大阪に赴任した2020年は新型コロナウイルスの流行拡大により、サポーター活動の中止・延期を余儀なくされましたが、2023年の5類移行後は、コロナ前を上回る水準を目指して活動を再開しています。今回は当室での取組みについてご紹介します。
サポーター評価試験は2年おきに開催しており、至近では2023年に各地区で開催しました。受験者は溶接材料の営業を2 ~ 3年程度経験されている方が中心で、「アーク溶接の仕組みを勉強したい」「銘柄の特長を勉強してお客様への提案の幅を拡げたい」など、営業としてキャリアアップを目指して申し込まれた方が多いと感じました。事前講習会を経て学科・実技試験を受験いただき、計46名(関西33名・北陸6名・沖縄7名)が溶接サポーターの仲間入りを果たしています。サポーター資格を取得された方々にはさらなるレベルアップのため、溶接シニアサポーター(WES2級合格)取得を目指してもらいたいと思います。
2024年にはエキスパートサポーター(以下、EXサポーター)評価試験を開催しました。これは溶接シニアサポーターが受験可能な、ハイレベルな溶接知識・技能が要件となる資格です。サポーター制度改正による休止を前に、何名かのシニアサポーターの方から「より高みを目指すために受験したい!」との声をいただいていたことから、7年ぶりの実施となりました。
評価試験は学科と実技で構成され、ともに60点以上で合格、80点以上でWES1級挑戦権が獲得できます。学科は中炭素鋼やステンレス鋼の溶接知識と神鋼銘柄の特長や用途の理解を問うもので、記述式の設問が中心となります。実技はワイヤセットからアーク出しまでの作業動作が厳しめに採点されることに加え、溶接ビード外観も細かく採点されます。溶接サポーター試験と比較すると総じて難易度がかなり高くなりますが、ご自身のスキルアップやWES1級取得を目指す受験者の皆様の学習意欲は高く、受験された7名全員が合格となりました。前述の通りEXサポーターの新規募集は当面休止となりますが、資格は継続されますので、EX保有者の方は自信と誇りを持って営業活動に臨んでいただきたいと思います。
新規サポーターの活動と並んで精力的に活動しているのが「関西神溶会 WELDING MEETING」です。日々ユーザ様と相対する神溶会各社の営業担当との人的交流、人材育成を目的に、2019年からスタートさせた関西地区の独自企画です。当活動は会員各社の拠点に弊社担当社員が訪問し、会員のご要望に沿ったテーマで「MEETING」を実施するものです。従来の講習会スタイルでは一方向な情報発信になってしまうことが多いため、対話を重視する意味合いで「MEETING」と名付けました。具体的なテーマとしては「溶接用語の解説」という基礎的な内容から「中炭素鋼の溶接材料選定」「溶接トラブルシューティング」など実践的な内容まで、多岐に渡るテーマを用意して、会員各社の要望に沿った内容で実施しています。参加者からは「テーマが絞られているため、内容に集中できて分かりやすい」「短時間でもやってくれるので営業や配送業務に支障が出ない」など、好評をいただいています。
当活動は会員各社の営業の皆様とのコミュニケーション、当社の情報発信の場としても貴重な機会と捉えております。2019年スタートから今日まで、確実に開催実績を積み重ねており、今後も継続的に実施していく方針です。ご要望がありましたら当社営業担当が各拠点まで駆けつけますので、お気軽にご相談ください。
溶接の楽しさや当社製品を知ってもらうことを目的として、毎秋に「溶接体験講習会」を実施しています。中途入社や部署異動などの溶接材料営業経験の浅い方や業務担当の方を対象とした企画で、昨年は19名の方々に参加いただきました。ナップ溶接VRでの溶接体験では「溶接士の大変さを感じとれた」「キレイなビードが引けて快感」などの感想が寄せられ、これまで馴染みのなかったアーク溶接を身近に感じてもらえる機会となりました。VRの採点機能を使ったコンテスト(豪華景品を準備)も盛り上がり、大変好評につき来年度も定期開催していきます。
上記のほか、2024年はビアパーティーや、デリバリー神溶会(業務担当者の勉強会)などのイベントも開催しており、コロナ禍前を上回る熱量を持って活動しました。2025年は『溶接サポーター再認証制度』で各社での再認証講習会、エンドユーザー様へ同行PR活動を進めると同時に、関西・北陸・沖縄で溶接サポーターの新規試験を実施していく予定です。
2025年の一大イベントとして挙げられるのが、4月から半年間開催される『大阪・関西万博』です。国内外からの多くの来場が見込まれ、高い経済効果が期待されています。1970年に開催された大阪万博は、日本の高度経済成長をシンボライズする一大イベントとなりました。55年ぶりに開催される今回も、関西はもとより、日本全体を盛り上げる起爆剤になることを祈っています。なお、当社KOBELCOグループも、大阪・関西万博に協賛・展示いたします。ものづくりの未来・可能性を実感いただける展示内容となっておりますので、ぜひ会場にご来場ください。
最後になりますが、日頃より神溶会活動にご参加くださる会員の皆様には厚く御礼申し上げます。今後とも神鋼製品の販売並びに神溶会活動へのご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。