第10回関東甲信越高校生溶接コンクール(主催:東部地区溶接協会連絡会/共催:日本溶接協会東部地区溶接技術検定委員会/後援:日本溶接協会/特別協力:産報出版)が、4月27日神戸製鋼所藤沢工場および神鋼溶接サービス溶接研修センターで開催されました。各都県溶接協会役員、教員、応援生徒や父兄など関係者約160名が見守るなか、関東甲信越1都9県の11溶接協会よりノミネートされた22名が日頃鍛えた技術の成果を競いました。
競技は被覆アーク溶接棒で厚さ9mmの鋼板(V形開先)を下向姿勢で板継溶接し、ビード外観、実技態度、そして内部欠陥の有無により審査されます。今回より裏当て金なし(JIS溶接技能者評価試験 N-2F)と求められる技量レベルが上がり、選手たちは真剣な面持ちで競技に臨みました。
蓮沼美宜競技会長(東部地区溶接協会連絡会会長、新潟県溶接協会理事長)は開会にあたり、「第1回にくらべ、選手の技能は格段に向上し、課題もそれに合わせ裏当て金なしにレベルアップした。日々の努力の成果を発揮してほしい」と挨拶されました。
その言葉どおり上位3名が3点差以内となる高いレベルでの戦いとなり、小谷野琉維(こやの・るい)選手(群馬県立伊勢崎工業高等学校)が196点(200点満点)で最優秀賞に輝きました。
中込忠男審査委員長(日本溶接協会東部地区検定委員会 会長)は「今年度より裏波溶接があり多少心配していたが、ほとんどの選手はJIS検定に合格するレベルだった。1-3位のUT検査は満点だった。」と講評されました。
競技会終了後、神鋼溶接サービスによる溶接基礎セミナー、コベルコROBOTiXによる溶接ロボットシステムの見学会を実施、参加者は溶接への関心をさらに深めていました。
神戸製鋼所は競技用溶接材料や賞品の提供などで、各地区の高校生溶接コンクールに協賛しています。
入賞者(敬称略)
最優秀賞: | 小谷野琉維 | 群馬県立伊勢崎工業高等学校 |
優秀賞 : | 家坂 繁樹 | 新潟県立県央工業高等学校 |
佐野 舜輔 | 山梨県立韮崎工業高等学校 | |
大塚 公輝 | 神奈川県立向の岡工業高等学校 | |
宮嶋 慎悟 | 科学技術学園高等学校日立 | |
髙橋 一輝 | 神奈川県立向の岡工業高等学校 |
優良賞 : | 吉田 波翔 | 東京都立多摩工業高等学校 |
山本 爽楽 | 科学技術学園高等学校日立 | |
オクラリト・ジュアン・アントニオ・サンチェス | ||
栃木県立栃木工業高校 | ||
田浦 裕也 | 群馬県立利根実業高等学校 | |
牧 実香 | サレジオ工業高等専門学校 |