溶接電源前面の出力端子を、ホルダー側またはアース側と接続する場合は、締め付けを十分に行うとともに接続部の露出部をテーピングすることで絶縁しましょう。
また、ケーブルの太さは使用電流に合致したものを選びましょう。
溶接作業の際に感電を防止するために、被覆棒用交流溶接機には電撃防止器( 略して「電防・でんぼう」ともいいます )が装備されています。
一般に、アークが発生しやすいように、アークが発生していないときの電圧(最高無負荷電圧)は80V程度に設定されています。しかし、この程度の電圧でも感電の危険性があります。
そこで、最高無負荷電圧を25V以下にしておき、アークが発生したときだけ所定の電圧を得られるようにしているのが電撃防止器です。最近の溶接機は電撃防止器が内蔵されていますが、古い溶接機には外付けタイプもあります。
アース用のケーブルがないために、近くにある鉄片や鉄板、あるいは建屋の一部や機械類などでアースを取ることはないでしょうか?
この場合、電流ロスや接触部の赤熱からの火災、スパークによる損傷など、安全上さまざまな問題が発生する危険性があります。
アースは母材や溶接定盤に正しい方法で、きちんと取りましょう。