年頭のご挨拶

あけまして おめでとう ございます

常務取締役 溶接事業部門長
輿石 房樹

皆様、新年明けましておめでとうございます。

昨年を振り返りますと、国内市場は建築鉄骨・造船分野が比較的堅調に推移をしましたが、海外市場は原油価格の下落に伴うエネルギー分野の低迷や、中国、アセアン地域の景気減速などにより、溶接材料の需要環境が大きく悪化しました。本年度、神戸製鋼グループの新しい5ヵ年の中期経営計画がスタートします。これから始まる5ヵ年も大きな市況の変化があると想像しますが、そのような中でも、溶接事業部門のビジョンである「世界で最も信頼される溶接ソリューション企業になる」活動を深化させたいと考えています。

「信頼される溶接ソリューション」の提案を継続するために、高性能・高品質な溶接材料や高機能な溶接ロボットシステムなど、皆様の「溶接」に貢献する新しい技術開発へ挑戦していきます。また安定した品質の製品を納期通りに提供する「ものづくり力」の向上も果たしていきます。神溶会の方々と共に「技術サービス力」「技術営業力」の向上にも努めていきます。昨年より、本誌は「ぼうだより」と「技術がいど」が合併しました。本誌にて、溶接ソリューションに必要な「技術」「ものづくり」「営業」「サービス」の取り組み状況や目指すべき方向性をタイムリーに発信し、皆様と情報共有しながら、いろいろなご意見・ニーズもお聞きしたいと考えます。

今年は、3月に北海道新幹線の新青森駅から新函館北斗駅間が開業し、北海道、本州、九州が新幹線で結ばれます。また、8月にはリオデジャネイロで4年に一度の夏季オリンピックが開催され、私もビール片手に世界のアスリート達を応援したいと思います。

この2016年が皆様にとって、より良い一年になることを祈念申し上げます。

神溶会会長 溶接事業部門 営業部長
有園 博行

神溶会の皆様、新年明けましておめでとうございます。

人生半ばも過ぎますと、月日の経過速度が増していく感覚もありますが、1年の老いを悲観するよりもむしろ、1 年間の記憶が鮮明に残ると解釈したいものです。

昨年、2015年を振り返りますと、我々を取り巻く市場環境は、概ね堅調な推移であったと思います。また、日本の製造業、ものづくりの面でも歴史に残る幾つかのトピックスがあった1年でもありました。

次世代燃料自動車の本格化や、約50年振りの国産旅客機の飛行成功等、力強い技術進化を感じさせるニュースは、最近、話題のドラマである「下町ロケット」とともに、日本のものづくり力の底力を感じさせてくれるトピックスでした。また、一方では、世界的なカーメーカーの自動車排気ガスの規制逃れ、国内では建築用免震ゴム製品基準の不正や杭打ち工事データの改ざん等、製品の品質だけでなく、私達の生活環境、日常生活の安全に大きな影響をもたらす不正行為が明るみになりました。

溶接というものづくりのベースの技術に携わる者として、こと品質に関しては、他人事ではなく、改めて心を引き締め、日々の営業の業務に対峙していかなければなりません。弊社溶接事業部門は、世界で最も信頼される溶接ソリューション企業たることを理念としています。お客様の溶接に関するあらゆる課題解決に対応することは勿論の事ですが、まず、安定した品質、安心できる品質を、お届けすることが基盤であることを肝に銘じたいと思います。

新年を迎え、世界の政治経済の動向等不透明な部分は多々あるものの、国内市場は、2020年の東京オリンピックに向かって、期待の持てる需要環境です。この環境の中で、現在のお客様の抱える課題、求められるニーズにお応えできるよう、神溶会の皆様と共に、「ものづくり力」、「商品力」、「技術営業力」を発揮する1年としたいものです。

本年も神溶会活動へのご理解とご支援をよろしくお願い致します。

東日本営業室長
近藤 和之

2015年を振り返りますと首都圏をはじめとした大型の鉄骨案件、中小では物流倉庫案件が旺盛で半年から1年半先まで仕事量を確保しているファブが多く見受けられるようになってきております。ただ建築鉄骨をはじめあらゆる業種において、溶接工等の技能者不足の懸念材料があり、軒並み半年遅れの着工となってきている状況です。それを補う為に省力化・自動化を目的とした鉄骨溶接ロボットシステム、その専用ワイヤの受注が2014年を上回る見込みとなってきておりますが、今、お客様が求められているのは、溶接ロボット以外の半自動溶接においても省力化・効率化が必要とされてきております。

そう言った中で、今年の東日本営業室の活動計画ですが、関東神溶会独自キャンペーン『ディスカバーキャンペーン~新しいニーズを発掘しよう~』と銘打ち、技術格差を追及した高付加価値商品を中心に、お客様への作業効率化、いわゆる人手不足を補う省力化・効率化のご提案を行ってまいります。電弧棒,FCWを中心に現場の声から新たな溶接施工に対するニーズを発掘し、最大販売量の確保、新商品を開発していきたいと考えておりますので、1件でも多くのお客様への同行巡回をよろしくお願い申し上げます。また、このキャンペーンを通じて溶接サポーターの方々を中心に神鋼溶接材料商品知識の講習会を実施しております。必ず日々の営業活動にお役に立つ内容となっておりますので、是非とも多数のご参加をお待ちしております。

今年の干支は「申年」ですが、実は、私自身「年男」でございます。「申」の語源は「伸ばす」という意味がありますが、この1年、神溶会の皆様と共に色々な意味で伸びていく・伸ばしていく年にしていきたいと思っております。

最後になりますが、神溶会の皆様にとって今年も素晴らしい1年になりますようご祈念申し上げますとともに本年も変わらぬご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

中日本営業室長
伊藤 崇明

昨年1年間の東海地区/主要業種の動向について振り返りますと、まず自動車ですが、年初の1月~3月こそ年度末の駆け込み需要もあり販売・生産共に好調に推移したものの、2015年上期、すなわち4月~ 9月については新車販売の不振が続き、これに伴って生産計画も下方修正を余儀なくされました。しかし10月以降は主要車種のフルモデルチェンジや旺盛な北米市場への輸出強化等で再び生産の底上げが図られており、当面は好調を持続する見通しです。

一方の鉄骨ですが、昨年、一昨年の目玉だった名古屋駅前及びささしま地区の再開発プロジェクトが一段落し、その後の物件動向が気になるところでしたが、愛知・岐阜を中心とした地場の中規模物件や名古屋港周辺の大型商業施設の建設等が切れ目なく計画されており、引続き好調を持続する見通しです。その一方、主要ファブの多くで加工能力の限界や労働力不足に直面しており、当社溶接ロボットの導入検討も含め、今後如何に省人化、生産効率化を図って行くかが重要な鍵となっています。

神溶会活動では、東海地区で3年ぶりとなるサポーター講習会(参加者:50名)、また地区独自の企画として溶接初心者を対象としたセールスフレッシュマン短期講習会(参加者:50名)を開催致しました。対象の方が若手主体ではありましたが、皆さん真剣に受講して頂きとても頼もしく感じた次第です。今後もこうした方々を軸に連携強化を図り、ユーザーニーズに合致した新規拡販を積極的に実施して行きたいと考えております。

最後になりますが、神溶会会員の皆様にとって今年も素晴しい年となりますようご祈念申し上げますと共に、変わらぬご支援・ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

西日本営業室長
藤原 一成

昨年の当地区の溶接材料需要ですが、大型建設機械の大幅な生産ダウンにより建機向けの需要が減退しました。一方、小型建機は好調を維持し、全般的には、鉄骨・橋梁業界も前年並みに推移、自動車部品関連も国内向け自動車の減少を海外輸出で補う形で堅調に推移した結果、概ね前年並みの需要量と見ております。しかしながら、秋口より大手企業から中小企業への需要盛り上がりが十分に行きわたれない状況で、お隣中国の景気があやしくなりつつあります。また、年末には業界大手の㈱東京鐵骨橋梁と片山ストラテック㈱が経営統合するとのニュースが飛び込んでまいりました。これらの変化が、今後、私達の事業にどのような影響がでてくるか良く注視して行くと共に、変化に対応出来る柔軟さを持ち合わせて活動して行きたいと思います。

本年度の方針ですが、「現場密着営業の実践」に心掛けたいと思います。昨年11月より取り組んでいる「トリプルWコンテスト(顧客、神溶会、当社がそれぞれWin-Winの関係を築きたいとの思いから命名)」もその一つと考えています。このトリプルWコンテストをしっかりやり切り、提案営業に弾みを付けたいと思います。また、簡単なようでなかなか難しいのですが、「当たり前の事を当たり前にやり切る」事を肝に銘じて活動してまいります。本年も溶接サポーター活動を初めとした種々の神溶会活動を計画しております。本年も従前同様、神溶会活動に積極的にご参画いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

最後になりましたが、会員各社の益々のご発展と皆様のご健勝を祈念いたしましてご挨拶に代えさせて頂きます。

東日本営業室 北海道営業所 所長
寺道 隆太

昨年を振り返りますと、北陸新幹線が開業し、沿線地域では観光客の増加をはじめ、開発ラッシュや企業の進出など、さまざまな経済効果をもたらしました。今年3月には新青森⇔新函館北斗間で北海道新幹線の開業を予定しており、否が応でも周辺の産業界は期待してしまいます。

道内の溶接関連業界に話題を移しますと、昨年は特に建築鉄骨部門での旺盛な需要により、REGARC™鉄骨溶接ロボットシステムと、その専用ワイヤFAMILIARC™ MG-56R(N)を多く販売することができました。

今年に関しましても、1972年札幌オリンピック開催にあわせて建設され老朽化した商業ビル、ホテルの建替えや、各種総合病院の移転や増築が予定されており、道内鉄骨ファブ各社とも相応の受注残を抱える状況となっております。

ただし、特に昨年後半あたりから言えることですが、「受注残を多く抱えていることが必ずしも加工量が多い」とは限らないし、逆に「受注残が多くなくても、稼働率が高い」ファブも散見されます。これは、技能者の人手不足、設計の遅延や変更、着工認可の遅れ、施工承認の厳格化などが影響しているようです。

今後、私たちが神溶会の皆様を通じて、必要な商材をタイムリーに供給し、かつ、不用意に過剰在庫や長期滞留在庫を発生させないためには、ユーザー様に対してもう一歩踏み込んで情報を収集、共有し、「私たちに何ができるのか?」をよく考えて行動することが肝要となります。

神溶会ではこれまでに、溶接知識や技術レベルにあわせた『溶接サポーター制度』と各種業界に沿った専門知識の取得を目指した『業種別マイスター制度』の2本柱で、神溶会全体の技術営業力の底上げを図って参りました。今年はその成果が一層問われる年だと考えています。今年も各種講習会、ユーザー同行巡回、拡販キャンペーン等企画していきますので、引き続き、神溶会活動へのご理解とご協力、何卒よろしくお願いいたします。

最後になりましたが、会員各社の益々のご発展と、皆様のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

東日本営業室 東北営業所 所長
塩路 政司

2015年を振り返り、東北地区を取り巻く環境はと言いますとやはり、主要業種である鉄骨分野が一昨年から引き続き、首都圏案件、地元案件を豊富に抱え、高操業にて推移したと思います。ただ4月~6月にかけ、人手不足による図面の遅れや工程の変更に伴う加工減があり、上期は少し低調で推移しましたが、秋口から徐々に遅れていた図面や工程が解消されつつあり、年明けから年度末にかけ、徐々に加工量が上がってくると予想されます。また今年度は特に各ファブリケーターの収益が見込まれ、鉄骨溶接ロボットシステム他、工場内の設備更新や増設が年度末に向け加速している状況です。

全般的に慢性化しつつある溶接工、現地作業員等の人手不足と収益が改善され、中小企業等投資促進税制の活用が要因と思われます。東北地区では東日本大震災から約5年が経過しようとしていますが、12月に仙台市営地下鉄東西線が開業し、嵩上げ工事もようやく落ち着いてきた感じがあり、三陸沿岸の復興道路を初めとする都市開発が少しずつ実施されようとしています。このような市況の中、ご承知の通り情報が早ければ早いほど様々な対応や戦略が立てられることもあり、出来るだけ早く、また正確な情報提供を頂き、これからの案件に一つずつ丁寧で的確な対応をとって行きたいと思っています。

また、昨年8月には東北地区では10回目を迎えた溶接サポーター講習会を実施し、累計で173名もの溶接サポーターの方々が誕生しております。溶接に関する問題解決及び提案営業が出来る営業マンの方々が神溶会会員各社様に在籍されていることが、当社としては非常に心強く思っております。今年も更なるスキルアップを目指し企画立案を図って参りますので宜しくお願い申し上げます。

今年は申年ですので、神溶会会員の皆様方にとりまして、病が去る、悪いことが去る1年でありますことを祈念申し上げますと共にご支援、ご協力をお願い申し上げます。

西日本営業室 中国営業所 所長
上田 恒裕

中国地区を取り巻く環境は、昨年秋口から再度緩やかな回復基調にありますが、業種や扱い商品によって温度差が大きくあると思われます。主力の造船業界は為替や新規制の影響により受注環境は改善しており年末には約3年分の手持ち工事量を確保しています。しかし中小造船が得意としていますバルクの受注は大幅に減少しておりバルク専業メーカーは苦戦しています。

鉄骨業界は、大手ファブは首都圏の再開発物件を中心に半年以上の仕事を確保、中小ファブさんも地場物件を中心に半年程度の仕事に目処を付けており、今年は昨年以上の仕事が期待できると思われます。

自動車に関しては全体的には苦戦していますが、マツダは「スカイアクティブエンジン」の評価に加え、新車の投入効果もあり大健闘しています。唯一の懸念材料は昨年も触れましたが製造業の人材不足が、益々厳しくなりつつあります。その影響もありこの1年、自動化・省力化・高能率化に関連した設備機器の受注は好調であります。

本年度の活動ですが昨年に引き続き、「最大販売量の確保」と「人材育成」に注力したいと考えています。鉄骨業界には ①極低スパッタを実現したREGARC™ロボットシステムの販売 ②鉄骨向けFCW (FAMILIARC™ MX-Z200MP・FAMILIARC™DW-50BF)の販売。ラインウエルダー等の設備機器に注力したいと考えています。自動車にはソリッドワイヤ専用の矯正器であります「AMT-KS」をデモ機の活用による販売を計画しています。

人材育成に関しましては、溶接サポーターの継続とともに、業種マイスター「鉄骨・自動車・造船」も順次開催を予定しています。宜しくお願い申し上げます。

最後になりますが、中国神溶会会員各位の益々の発展と、皆様のご健勝を祈念申し上げるとともに、変わらぬご支援をお願い申し上げます。

西日本営業室 四国営業所 所長
原田 正義

昨年の6月より四国営業所長を拝命して以降、あっという間に駆け抜けた感のある半年間ではありましたが、神溶会の皆様からのご指導、ご支援を頂き何とか務めることができました。改めて心より感謝申し上げます。

市況について皆様と情報交換をさせて頂いている中では、今年も四国地区の需要環境は概ね好調が継続するものと感じております。造船は一昨年から積みあがった受注船の建造により稼働水準が高い状況が続いており、鉄骨でも四国域内の商業施設や病院など民間案件は依然として豊富であることから、当面の仕事量は確保できるものと見ています。

しかし、中長期的には活況が継続するとの楽観的見通しはできません。景況感に左右されず、お客様より常に選択され続けるメーカーとなるためには、神溶会の皆様方からの声に耳を傾け、しっかりとサポートできる体制づくりと関係強化への取組は必要不可欠と考えております。

まず、昨年から溶接ロボットシステムの営業拠点を大阪から四国に移すことにより、溶接材料とロボットシステムとのシームレスな営業対応を可能としており、今後も溶接ソリューション営業体制の充実を図って参ります。

また、神溶会としては、昨年は四国地区にフィットした業種別サポーター活動として「造船エキスパート講習会」を開催し、ご好評を頂きましたが、今年もエキスパートサポーター制度をはじめ、更なる活動の充実を図っていく所存です。

今年の干支である「申」とは、字体の通り、軸が真っ直ぐに伸びて体を成しているとの意味もあるそうです。四国営業所も神溶会という軸を中心にして、皆様と共に売上拡大に向け真っ直ぐに邁進していきたいと思いますので、本年も引き続きのご支援、ご協力の程宜しくお願い申し上げます。

西日本営業室 九州営業所 所長
髙橋 昌弘

昨年は“ものづくり補助金制度”や“設備投資促進税制” 等、政府施策の追い風もあり、設備・機材の販売が好調な1年でありました。当社溶接ロボットシステムの受注も好調に推移しております。一方、消耗品である溶接材料は設備・機材ほどの伸びはなかったものの、鉄骨及び造船のお客様の稼働が高水準で推移しましたので、出荷量全体として前年比微増となりました。本年は、鉄骨、造船の稼働水準は継続するものとみております。また購入された設備等が本格稼働し、溶接材料の使用量も増加することが期待できる一年になるとみております。

神溶会活動においては、昨年実施しました溶接サポーター向け企画「FCWキャンペーン」で皆様の多大なるご理解、ご支援をいただき、大きな成果を挙げることができました。108名のサポーターの方に参画いただき、500回近いPRを重ね、販売実績も予想を上回る結果を得ることができました。サポーターで培った知識、技術を駆使し、顧客ニーズに合ったPRを行うことの重要性を再認識いただけたかと思います。

2年連続で独自企画を開催しましたが、このような企画は単発で終わらず『継続』していくことが実績に結び付いていくと確信しております。本年も形を変えながらも独自企画を予定しております。奮って参画いただきますようお願い申し上げます。

本年末には皆様と笑顔で1年が振り返れるよう、神溶会活動の運営に注力してまいりますので、引き続きご理解、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

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