犬山城は、天文6(1537)年、織田信長の叔父、織田信康によって木之下城より城郭を移して築いたといわれています。木曽川沿いの小高い山の上に建てられた「後堅固(うしろけんご)の城」で、中山道と木曽街道に通じ、木曽川による交易、政治、経済の要衝として、戦国時代の重要拠点となりました。
江戸時代に入り、元和3(1617)年、尾張徳川家の重臣成瀬正成(なるせまさなり)が拝領。成瀬氏9 代が幕末まで居城とし、昭和10年、国宝に指定され、昭和27年の規則改正にともない国宝に再指定されました。春の訪れとともに380余年もの長い歳月、守り伝えてきた犬山祭が行われます。城下町の歴史的町並みを13 輌のからくり人形を備えた車山(やま)と練り物が満開の桜並木の中を練り歩き、歴史的風致を形成しています。