Mail from Vietnam Exciting Ho Chi Minh !

ぼうだより・技術がいどの読者の皆様、こんにちは。

2015年1月に Thai-Kobe Welding Co., Ltd.(TKW)ベトナム事務所に赴任致しました 村岡 豊です。

弊ベトナム事務所は TKW傘下の出先機関として2012年10月にホーチミン市の北東30kmの郊外、ドンナイ省の省都、ビエンホアに設立されました。常駐の日本人駐在員1名(筆者)と営業マンが2名、総務会計他全般担当の女性事務員1名及び毎日の事務所の清掃や昼食の準備等を担当する女性従業員、計5名の小さな所帯です。

ベトナムでの溶接材料市場は大きく2つの市場に分かれます。1つは AWS A 5.1 E6013 を主体とする「一般流通市場」、もう1つは、海洋構造物や発電プラント、石油精製プラントなどの所謂「プロジェクト案件」市場です。ベトナムのローカルメーカーや韓国をはじめとする外国勢等、競合他社が犇めく厳しい市場ですが、TKW製品はもとより、日本や中国・韓国の各拠点から溶接材料を輸入し、KOBELCOブランドの浸透と拡大を目指して日々ナショナルスタッフと共に業務に邁進しております。

さて、私が赴任した昨年2015年はベトナム戦争終結40周年にあたり、旧南ベトナム大統領官邸(現 統一会堂)前の式典会場には、最高指導者の共産党書記長ら指導部が列席し、退役軍人や市民らを交えた約6000人による軍事パレードが盛大に執り行われました。1975年4月30日、旧南ベトナム大統領官邸の門をベトナム解放軍の戦車が無血入場し、事実上ベトナム戦争は終結しました。全世界で流されたその映像がまだ記憶に新しいという方もいらっしゃる事でしょう。

ところで、ベトナムでお正月と言えば「テト」(=節の意)と呼ばれる旧正月を指します。この「テト」は、ベトナム人にとって1年で最大の関心事であると共に重要なイベントです。今年、2016年は2月8日が旧正月の元日で、ベトナムでもカレンダーの並びが良く、多くの組織や会社ではテト休暇が2月6日~2月14日までの9連休となっていました。日本で9連休というのも長い連休ですが、日本よりも国民の休日が少ないベトナムで連休が9日間もあるという事はとても珍しい事です。

ホーチミン市の朝
サイゴン大教会

旧南ベトナム大統領官邸(現 統一会堂)
人民委員会庁舎
ベトナム事務所全員集合 ※左から2番目が筆者

グレゴリオ暦の1月1日はベトナムでも「元旦」として国民の休日に指定されていますが、日本人の様に『さぁ、今年も頑張るぞ!』と気持ちを新たに引き締める日という訳でもなく、「年の初めの休日」といった程度のものでしかありません。日本のように飾りつけをするでも無く、寧ろクリスマスの飾りつけが至る所に残っている有様です。特にホーチミン市をはじめとする南部に住んでいる日本人は、「気温は30度近くあるし、日本のような年末年始の休みがある訳では無いし正月気分にならない」とボヤく時期でもあります。

一方、ベトナム人にしてみれば、1月1日の元旦あたりから、正月に飾る為の花の準備(北部ではピンクの桃の花、南部では黄色の梅の花を家の中に飾ります)、或いは帰省の交通手段の確保といった、旧正月に向けての準備に取り掛かろうかという気分になるようです。「今日のお昼に結婚式をするので参加してください」とその日の朝に招待状を持ってきたりする事もあるベトナム社会で、1ヶ月も前から旧正月の準備を気にし始める事からも、ベトナム人にとって旧正月が如何に重要な行事かを推測する事が出来ます。

ホーチミンは街中に植民地時代の雰囲気を残す歴史的建造物が点在し、それと近代的なビル群がうまく調和している魅力的な街であり、同時にアジアらしいエネルギッシュさも持ち合わせています。ベトナム第1の商業都市ですから、全国から精密な手工芸品やシルク等が集まっており、ハイセンスな街らしく、洒落たアジアン雑貨やキュートなファッションも見逃せません。アジア料理とは一味違うフランスのエッセンスが入ったベトナム料理やカフェ文化等グルメにも魅力一杯の街、ホーチミン。さあ、そんなベトナムで一番パワーのある街ホーチミンに是非お越しください。

メコン川から市街を望む

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