年頭のご挨拶

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
このたびの令和6年能登半島地震によって被災されました方々には心よりお見舞い申し上げます。
平素は、神鋼溶接材料ならびに溶接ロボットシステムの販売に多大なるご高配を賜り、誠にありがとうございます。

(株)神戸製鋼所
執行役員
溶接事業部門長
末永 和之

皆様、新年明けましておめでとうございます。

昨年は、新年の賀詞交歓会に始まり、5月の新型コロナの5類移行直後に開催された全国総会、また、秋の地区総会に至るまで、多くの会員の皆様と対面で交流させていただく機会を得ることができました。各地区によって主要な業種やお客様が異なっている中で、共通のニーズが「人材育成」であることを再認識致しました。神溶会の理念である、「伝統」の紫、「改革」の赤、「繁栄」の金色を実現していくために、神溶会がこれまで歩んできたように、誠意を持って人と接することを大事にし、「営業力の強化は人材育成から」という伝統をしっかり守っていく所存です。そして、改革と繁栄へと繋げていくためには、お客様の声をしっかりと吸い上げ、集約し次のアクションに繋げる活動が重要であり、地域に応じたマーケティング活動が欠かせません。当社は、「品質」を経営の柱に掲げ、「世界で最も信頼される溶接ソリューション企業」であり続けることを目指していますが、この実現に向けて、今年も引き続き神溶会会員の皆様と一緒になってマーケティング活動をより充実させていきます。

昨年を振り返りますと、新型コロナの制約は緩和されたものの、ロシアのウクライナ侵攻の継続に加えて中東問題の再燃や、資機材の高騰、円安や人手不足などにより、経済活動を営む環境は依然として不透明感が継続し、各業界の回復は緩やかなものでした。

その一方で、カーボンニュートラルやデジタル・トランスフォーメーションを中心とした、持続可能な開発や働き方変革は一層加速しています。溶接分野におきましても、溶接現場の生産性向上、自動化や職場環境改善への期待がより大きくなっており、当社の持つ「溶接ソリューション」を展開するチャンスであります。お客様の声に応えていけるよう製品・サービスの高度化をより一層加速していく所存です。

この2024年が皆様にとって、より良い1年となりますよう祈念申し上げます。

神溶会会長 |
(株)神戸製鋼所
溶接事業部門
マーケティングセンター
国内営業部長
広崎 成一

神溶会会員の皆様、新年明けましておめでとうございます。

この時期が来ると思い出すことがございます。昔、全国社会人ラグビー大会は毎年12月中旬~正月頃にかけて行われ、試合会場には最寄事業所の社員が総出で応援に駆け付けたものでした。92年のお正月、当時全盛期にあった当社ラグビー部は順調に勝ち進み、大阪花園での決勝戦の出来事です。平日開催のため、応援組はくじ引きで決めるのですが、運悪く私一人が留守番となりました。浮き浮きと出発する上司・同僚たちを羨ましく見送りながら事務所で留守番をしていると、昼前にY先輩から電話で「東大阪のA鉄工でパックのトラブルが起きた。現場に行って対応するように」と指示がありました。大急ぎで作業着を着こみ、緊張して現場に駆け付けると、そこにはY先輩とA鉄工の社長さんがたばこを吹かしてニコニコ雑談中でした。「問題は解決したで。このまま花園近いから一緒に応援しに行こか」と一言。留守番でふてくされていた私を連れ出す口実を作ってくれたのでしょう。戸惑いながらもこれ幸いと、作業着姿のままラグビー観戦を一緒に楽しみました。結局、何のトラブルだったのかはついぞ知らずじまいでしたが、粋な先輩たちだったなと懐かしい思い出話です。

さて、旧年はコロナ禍収束に伴い、平時のありがたさをしみじみ感じながら活動ができた年でした。「買うての幸い、売っての幸せ」という大阪商人の言葉を私自身ご挨拶などでよく使わせていただいてますが、本年も会員皆様とお互いが幸せを感じられるようなご商売をさせていただければと存じます。神溶会活動におきましては引き続き、会員各社様のご理解、ご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

今年は龍のごとく、パックワイヤのごとく、一緒に力強く立ち昇って参りましょう!

マーケティングセンター 国内営業部

東日本営業室長
入口 高明

昨年1月に東日本営業室に着任し1年が経過しました。昨年を振り返りますと、5月からの新型コロナウイルス5類化移行に伴い関東神溶会活動も本格的に再開、定例会や分会、地区総会に溶接サポーター活動などコロナ前とほぼ同じ活動レベルに戻り、懇親・親睦も含め多くの会員各社様と接する機会を設けさせていただきました。今となっては新型コロナウイルスのさまざまな感染対策も思い出話に近いものとなりました。そして昨秋に発表させていただいたエネルギーコストアップを主体とした5回目の溶接材料価格改定については、多大なご支援・ご協力を賜わり改めて感謝申し上げます。

関東甲信越地区を取り巻く環境について、半導体の部品不足問題は昨秋より解消傾向にあり自動車・建設機械関連については増産体制を敷く顧客もあり期待が持てます。一方の建築鉄骨関連は資機材高騰や物件の設計変更に伴う現地建設の遅れ・一時停止などもあり予想していたほど回復が見込めていない状況です。業種を問わずこれから「労働者不足」や「2024年問題」に直面していくなか、お客様ならびに神溶会メンバーや神戸製鋼も試練の年になると予想しており、時代にマッチした最適な溶接ソリューション提案が益々求められると感じております。

このような変化が著しい環境において、神戸製鋼が最大販売量・最大販売台数を確保するための手段に奇策はありません。関東神溶会の皆様との連携を一層強化し、お客様との信頼関係を築き上げることにあります。昨年末から開始しました関東神溶会独自企画「Good Partner & Best Supporter」活動をはじめ、適切な価格政策、技術営業のさらなる推進、溶接ソリューションの展開などをひたむきに突き進め、関東神溶会の皆様とともにこの難局を乗り切って参りますので、今後ともご支援・ご協力をお願い申し上げます。

中日本営業室長
木村 憲一郎

昨年は、5月に新型コロナの位置づけが2類から5類に移行し、行動制限が緩和されたことから、東海神溶会の活動も昨年までと違った活動的な1年となりました。サポーター講習会、キャラバンカー巡回、ユーザ同行訪問など、コロナ禍の3年間は思うような活動ができなかったことから、これを取り戻すかのように皆様とともにアグレッシブな活動をさせていただきました。さらに、東海地区独自のサポートプレミアム活動「売ってよかった神戸製鋼、やっぱりコベルコ大作戦!」を積極展開中です。各種講習会や個別勉強会、またユーザ様への同行訪問などを通じて弊社製品の特長をご理解いただき、自信を持って提案活動ができるようにサポートして参ります。そして、これらを通じてお客様のものづくりの課題解決に繋げることで、結果的に「売って良かった!、買って良かった!」、「やっぱりコベルコだね!」と、売る側と買う側双方で「良かった!」と実感していただき、また次回も「よろしく!」と言ってもらえる関係づくりができるように努めて参ります。

国内市場は、資機材の高騰、モノ不足、世界情勢の不安定などによる課題が山積していますが、当地区のメイン業種でもある自動車業種では、トヨタ自動車様をはじめ自動車部品メーカ様の生産がコロナ前の水準まで回復しています。また、建築鉄骨においても地場の中小物件はまだら模様ではあるものの、錦三丁目やイビデン、ららぽーと安城といった大型物件が継続しており一定量が確保されていることから、緩やかにも経済は回復に向かうと予測されます。機を逃すことなく、神溶会の皆様とともに当地区のみならず、我が国のものづくりに貢献すべく、これからも神溶会の皆様とのコミュニケーションを通じて、互いに成長できることを楽しみにしております。最後になりますが、会員各社様のご発展と皆様のご健勝を祈念し新年のご挨拶とさせていただきます。

西日本営業室長
濱 俊彦

昨年は新型コロナの5類移行により、人の往来や経済活動が本格的に再開した1年でした。スポーツではWBC、バスケットボール、ラグビーなどの国際大会が相次ぎ、またプロ野球では阪神vsオリックスの59年ぶりの関西対決が実現し、ご当地大阪は最後まで盛り上がりを見せていました。選手たちの真剣なパフォーマンスは我々に感動と勇気を与え、チームワークの素晴らしさを改めて感じさせてくれました。

一方、世界では紛争が絶えず、政治、経済面で分断が続いています。また猛暑、洪水、山火事などの自然災害が世界中で発生し、地球温暖化が今まさに進行中であることを警告しています。これら世界情勢や環境の変化は我々の溶接事業にも影響を及ぼし、鉄鋼原料が高止まりする中、溶剤原料やエネルギー高騰により、昨年後半からベース値上げをお願いすることになりました。過去の鉄鋼市況連動とは異なる複合的な要因による価格改定でしたが、関西神溶会の皆様から多大なご理解、ご協力をいただくことができ、心より感謝申し上げます。

さて本年は辰年です。竜は十二支の中で唯一空想上の動物ですが、古来より縁起の良い生き物として親しまれ、またその勇ましい姿から権力の象徴とも言われています。足下の景況感は決して力強いものではなく、また人手不足など閉塞感を感じることも多い事業環境ですが、天空を駆ける竜のごとくスケールの大きい活動で関西神溶会を盛り上げ、会員各社様のお役に立てるように尽力して参ります。

本年も皆様からの変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

東日本営業室
北海道営業所 所長
辻 高弥

昨年は阪神タイガースが38年ぶりとなる「アレのアレ(日本一)」に輝き、岡田監督の采配や言動にも注目が集まりました。一方、北海道日本ハムファイターズは、48年ぶりとなる2年連続の最下位に沈みました。但し、北海道ボールパーク「エスコンフィールド」が開場した効果は絶大で、観客動員数は前年比46%増となる188万人が観戦したそうです。今年こそは8年ぶりの日本一を目指して、新庄監督3年目の大躍進に期待したいものです。

北海道神溶会でも月例会の暑気払い企画としてエスコンフィールドを訪れ、球場内で醸造されたクラフトビール片手に声出し応援を行いました。このほかにもコロナ5類移行を受け、さまざまな行事を4年ぶりに再開。登別温泉で開催した制限のない地区総会、ボウリング・懇親会を再開した地区分会など、会員の皆様との懇親を再び深める機会をたくさん持つことができ、「これぞ、神溶会」という実感の持てる1年となりました。

神溶会活動の要である人材育成についても、本格的に再開しています。北海道地区では「道内テイクオフプロジェクト23」と題して、今年度の活動を展開しておりますが、第一弾として、北海道で初開催となるビギナーサポーター講習会を道内6地区で開催。続く第二弾では、4年ぶりに開催した溶接サポーター講習会にも多数ご参加をいただきました。真剣に受講される会員皆様の熱意を感じ、大変意義のある講習会が開催できたと思います。

足下、半導体ラピダス工場建設やインバウンド需要の回復に期待が集まる一方、物価高騰や人手不足などの影響で、多くの建築物件が見直しや中止・延期となっています。2030年冬季五輪の誘致断念、北海道新幹線札幌延伸工事の遅延など、負の連鎖が巻き起こる状況ではありますが、北海道経済が再び浮上=テイクオフできるよう、皆様のビジネスを微力ながら後押しして参りたいと思います。本年も何卒、よろしくお願い申し上げます。

東日本営業室
東北営業所 所長
渡邉 宙史

昨年は、東北神溶会・地区総会を含め、さまざまな会合やイベントがコロナ前と同様な形で開催され、あっという間に過ぎ去った1年ではなかったでしょうか?また、各会合とともに対面での営業も完全復活し、コロナ禍で希薄となってしまったお客様との関係が、徐々に回復できた1年でもありました。東北神溶会では、会員の営業マンの皆様の技術営業力の向上と人脈の再構築を目的として、昨年より「KOBELCO WELDING NETWORKING」を開催しております。これまで約100名の営業マンの方に参加いただき、ご好評につき、今年も継続して開催して参りますので、奮ってご応募の程お待ちしております。

さて、東北地区の経済状況ですが、昨年10月末にSBIホールディングス社と台湾PSMC社が宮城県大衡村にて半導体工場を建設すると発表されました。総投資は8,000億円程度と言われており、九州や北海道での半導体関連の投資規模には劣るものの、既存の半導体関連工場や東北大学の半導体材料における高い研究力とあわせて、東北も「日本の半導体ハブ」の一つになると予測されています。また、PSMC本社がある台湾新竹市にも放射光施設があるように、次世代放射光施設「ナノテラス」が運用される4月以降、さらにさまざまな半導体関連企業が東北へ進出し、生産工場が建設されると言われております。足元、中小案件の延期や中止が相次ぎ、鉄骨ファブの稼働がやや低調になっていますが、今後このような半導体関連や需要が堅調な物流倉庫により、春以降の稼働回復に期待したいところです。

今年の干支は「甲辰」で、これからの成功や成長が芽吹くために、種子の内側で大きくなっていく年であり、芽吹くと大きく旺盛に実ると言われております。この言葉の通り、足元は少し厳しいものの、後半の旺盛に向けて、東北神溶会の皆様とともに切磋琢磨して参りたいと思いますので、本年も神戸製鋼ならびに東北神溶会をよろしくお願い申し上げます。

西日本営業室
中国営業所 所長
澤田 啓太郎

2023年を振り返りますと、年初にはコロナ禍からの本格的な回復を実感できる年になるのではと期待しておりましたが、円安と物価高の進展、国際情勢が一段と不安定化、海外経済の減速といった下押し要因から経済の先行を不安視するムードが漂っております。我々中国地区を取り巻く主要業種の環境も不透明感を増しており、建築鉄骨では回復感に乏しく、仕事があるのは域外物件を手掛けられる大手ファブだけという「我慢の時期」が暫く続くものと思われます。最大業種である造船では、緩やかな回復を期待も、人手不足、資機材の調達難、設備老朽化という3つの「不足」が足枷となり、造りたくても造れないという状況が続いております。唯一自動車だけは、半導体不足などの影響は解消が進み、各メーカでは計画値を上回る生産実績を重ねるなど増産体制を整えつつあります。このように業種による明暗とユーザ個々に温度差はあるものの、コロナ前と異なる新常態であると認識しております。

コロナ禍で神溶会活動が難しかった間に、当社や商社・代理店の方も、異動や世代交代でその構成が変化しております。活動を再開するにあたり、基本に立ち返った人材育成が求められているのだろう、そして顔の見えるコミュニケーションを大切にしたいと考え、中国神溶会『 POWER OF COMMUNICATION 』と題したテーマ選択型の講習会を行っております。2024年も引き続き行って参りますので、会員各社様からの積極的なエントリーをお願い致します。

辰年は陽の気が動いて万物が振動するので、活力旺盛になって大きく成長し、形がととのう年だといわれています。中国神溶会と会員各社様の大きな成長に繋がる2024年となるよう神溶会活動への変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。

西日本営業室
四国営業所 所長
宇治原 宏昭

2023年はコロナ禍の行動抑制が段階的に緩和され、四国の三大祭りも無事盛大に開催されるなど、人的交流が活発化した年でした。地区総会も行動制限を設けず完全再開致しましたが、やはり会員各社様が懇親会と2次会を通じ相互に交流を深められていくのを拝見し、改めて会としての役割や存在価値について考えさせられた次第です。

昨年はまた、経済活動の再開にあたりお客様における人手不足の課題、熟練工の退職に伴う技能継承の課題など、ものづくりにおける課題が大きく取り沙汰された年との印象もあります。四国地区においても特に造船業は受注量が回復し大手ヤードさんの線表は2年半以上が埋まってきている中、加工量は中々上げきらない状況が続いています。製造業に携わる人口は年々減少していく中、海外からの技能実習生の受け入れや確保が大きなテーマとなってきています。溶接分野においても脱技能化や省人化といった提案に対する関心は高く、メーカとしての商品開発はもちろんのこと、業界全体としてこの課題に向き合っていくことの重要性を感じています。神溶会活動におきましても、四国地区では「Challenge 4 to Expert」と題してテーマ選択型の講習会を実施しておりますが、質疑応答も活発で好評いただいております。若い営業マンの方々にも提案力のある営業活動を実践いただければと思っています。2024年に向けて大きな需要の伸びは難しいかもしれませんが、お客様へ脱技能をはじめとした課題解決型提案を会員の皆様と積極的に活動していくことで、WIN-WINの関係づくりとお客様に喜ばれる神溶会、神鋼商品であることを目指して参ります。

最後となりますが会員各社様のご健勝を祈念し挨拶に代えさせていただきます。今年もよろしくお願い申し上げます。

西日本営業室
九州営業所 所長
加賀谷 陽介

昨年6月に九州営業所に着任し、早いもので7ヶ月が経過しました。

昨年は、日本がグレゴリオ暦を導入して150周年という節目の年でした。グレゴリオ暦の本質は、平年では1年を365日とするが、400年間に97回の閏年を置いて、その年を366日とすることにより、400年間における1年の平均日数を 365日 +( 97/400)日 = 365.2425日(365日5時間49分12秒)とすることであり、実際に観測で求められる平均太陽年に比べて約26.821秒長いだけであり、それまで用いられていたユリウス暦に比べると格段に精度が向上したということです。因みに、九州地区では、北九州市市政60周年、関門橋開通50周年、ホークス球団創設85周年、福岡ドーム開場30周年という節目の年でした。

この1年を振り返りますと、新型コロナが『5類』に引き下げられ、さまざまなイベントがコロナ前の水準で開催されました。神溶会活動においても、当地区では『九神ビッグバン』と名付け、人材育成をテーマとした溶接サポーターや業種別エキスパートを展開させていただきました。ご参加いただきました皆様のご理解とご協力に改めて御礼申し上げます。

神溶会の旗揚げから今年で72年、グレゴリオ暦には及びませんが、競艇発祥の地として知られる長崎県の大村競艇場と同い年になります。神溶会の伝統『営業力の強化は人材育成から』を大切にして、今後も九州神溶会の皆様とともに発展すべく、本年もよろしくお願い申し上げます。



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