第13回関東甲信越高校生溶接コンクール 同時開催 北陸高校生溶接コンクールが、4月29日(土・祝)コベルコ溶接テクノ㈱ 溶接研修センターで開催されました。今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開会式、表彰式や溶接ロボットシステムの実演見学は取りやめ、選手・引率教員、審査委員、各都県溶接協会役員のみが参加する、コンクールとなりました。まだ制限がかかる中、関東甲信越の1都8県、北陸の3県から選出された全28人の選手が、日頃鍛えた技術を競いました。
本大会は、関東ブロックと北信越ブロックに分けて順位を決定し、11月に開催予定の第23回高校生ものづくりコンテスト全国大会への関東ブロックと北信越ブロックの代表選手各1名を選出する大会となりました。昨年同様に新型コロナウイルス感染対策のため、集合時間を分散させ、競技も関東および北信越の2組に分けて行いました。
競技課題は、JIS溶接技能者評価試験 N-2Fを参考とし、被覆アーク溶接にて、板厚9ミリ、溶接姿勢下向、V形開先の突合せ継手、裏当て金なしで溶接を行い、ビード外観、不安全行為、そして超音波探傷試験による内部欠陥の有無により審査されました。裏当て金なしである課題は、難易度も高く、選手たちは真剣な面持ちで競技に臨んでいました。
審査員からは、「年々選手のレベルが上がり、高校生ながらJIS溶接技能者評価試験でみる試験片と遜色なくなっている」と、高く評価する声が上がっていました。
関東ブロック最優秀賞は200点満点中、194点で松本 春輝(まつもと はるき)選手(神奈川県立向の岡工業高校)、北信越ブロック最優秀賞は200点満点中、192点で竹越 仁夢(たけこし じん)選手(新潟県立新潟県央工業高等学校)がそれぞれ獲得しました。入賞を果たした選手全員が超音波探傷試験で80点以上の高得点をマークし、前回同様に非常に高いレベルの大会でもありました。
コロナ禍で練習時間の確保も難しいなか、地道に研鑽を重ねた選手たちが、競技終了後、引率教員、各地区溶接協会関係者と競技の感想を語る姿が、見ていて非常に微笑ましく思えました。
来年こそは、例年通りに高校生溶接コンクールが開催できることを願うばかりです。
KOBELCOグループは競技用被覆アーク溶接材料・賞品の提供などで、各地区の高校生溶接コンクールに協賛しています。