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<セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ>●OW-XXXワイヤに内包するフラックスからシールドガスを発生させ、外部からシールドガスを供給しないで行うアーク溶接をセルフシールドアーク溶接といいます。「ノーガス溶接」といった方が通りが良いかもしれません。また昔は「オープンウェルド」とも呼ばれていました。ワイヤは主に交流で使用するOW系と、直流DC(-)で使用するOW-S系があります。OWはOpenWeld(オープンウェルド)の頭文字を取ったものです。OW-SのSはSmallDiameter(細径)ワイヤであること、直流「正極性」で使用することから来ているようです(表3)。同溶接法の最大の特長は、シールドガスが不要であり風速約10m/sまでの風に強いことです。一方でヒューム発生量が多い、等の課題はありますが、ガスボンベ不要であり、風に強いというメリット故に屋外での現場作業の多い土木建築関係で根強い人気があります。TIG表3OW銘柄一覧セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ特長適用板厚溶接機と極性ワイヤ径(mm)銘柄名(FAMILIARC™)高能率横向重視低電流重視中厚(≦20㎜)交流垂下(AC)直流定電圧(DCEP)中厚(≦20㎜)薄板(≦5㎜)直流定電圧(DCEN)直流定電圧(DCEN)2.43.21.62.41.2OW-56AOW-S50HOW-S50T㈱神戸製鋼所溶接事業部門営業部営業企画室原田和幸ぼうだより2014年1月号(Vol.479)から2年、11回に渡る本連載はこれにて終了となります。長きに渡りご愛読賜り、誠にありがとうございました。皆様に神戸製鋼の銘柄に親しみを感じて頂く機会となれば幸いです。なお、過去ぼうだよりの連載分(Vo.479〜487)は(旧)ぼうだより」バックナンバーよりご覧頂けます。http://www.boudayori-gijutsugaido.com/back_number/「2016Winter16