新 銘柄のおはなし


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新銘柄のおはなし商標のおはなし(1)神鋼溶接総合カタログ(通称:赤カタ)には400以上の銘柄が記載され、各々の命名には歴史的背景があります。20年前に連載の「銘柄のおはなし」を本号よりリバイバルし、代表銘柄の命名由来と特徴をお話ししたいと思います。新たに神鋼溶材と関わりのできた方も、大ベテランの方もお楽しみいただければ幸いです。“この20年間で銘柄名の一番の変化は「新商標」採用です。カタログや製品に表示される“””の3商標は2008年に誕生しました。「銘柄のおはなし」に入る前に、商標採用についてお話ししたいと思います。*TMはTrademark(トレードマーク)の略で、表示者が商”“標と認識し使用された標章であることを示します。辞書には、商標は「事業者が自己の取り扱う商品・役務(サービス)を他人の商品・役務と識別するために、商品B-17」について使用する文字・図形・記号などの標識」とあります。例えば、お客様は注文したB-17が納品された際に、包装に「KOBELCO」「三ツ輪マーク」「という文字・記号を見て、神戸製鋼所の製品であることを認識し、安心して使うことができます。なぜ、神戸製鋼所は「ているのでしょうか?従来、神戸製鋼所はTGS-50、B-17、DW-100といった銘柄名を標識として使用していました。しかし頭文字が2文字以下では商標登録が認められず、B-10/DW-100などの名称で神戸製鋼所以外のメーカーが製造・販売しても当社は止める手段がありませんでした。またTGS/ZERODEなど3文字以上(国によっては4文字以上)の場合、商標権は発生しますが、全ての輸出先国で登録して」という商標を使っ「「いるわけではなく、またそれが全ての国で登録できる保証もありませんでした。B-10など頭文字2文字以下の銘柄のままでは、お客様が“B-10”と表示された模倣品を、神戸製鋼所の製品又はライセンス品と誤解して被害に遭う危険性があります。また、お客様が海外に神戸製鋼所の溶接材料を持ち込む際に、現地で他者が商標権を持っていれば、現地で権利者より訴えられる危険性があります。そのため、商品イメージを統一し神鋼製品を一目瞭然とすること、世界の主要な国・地域で権利を確保できる新商標を創出し、リスクを回避することとしました。従来の「B-17」は“”という商標を付し、B-17」という銘柄になりました。当社以外のメーカーが「B-17」表示の商品を販売していれば、お客様は偽物と判別でき、「B-17」表示であれば、神戸製鋼所は商標権侵害で法的手段を執ることができます。「TGS-50」など頭文字が3文字以上の銘柄は、TG-S50」とし、頭文字を2文字以下に減じることで新商標と2重にならないようにしています。神戸製鋼所の溶材には、KOBELCO”“三ツ輪マーク“に加え、“”など3商標のいずれかを必ず表示し、お客様に世界中で安心・安全に使っていただけるようにしています。次回は溶接材料、溶接施工法、装置関連の商標を説明致します。(株)神戸製鋼所溶接事業部門営業部営業企画室原田和幸15


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