第11回関東甲信越高校生溶接コンクール 同時開催 北陸高校生溶接コンクールが、4月24日(土)コベルコ溶接テクノ溶接研修センターで開催されました。コロナ禍の中、感染拡大防止のため、開会式・表彰式や例年実施している講演会・溶接システム実演見学は取りやめ、選手・引率教員、審査委員、各都県溶接協会役員のみが参加する、簡素なコンクールとなりました。そのような中でも関東甲信越1都8県から選出された16選手、北陸2県の3選手が日頃鍛えた技術の成果を競いました。
本大会より北陸大会が同時開催となり参加選手が増えたこと、また新型コロナ感染対策に万全を期すため集合時間・控室を分散させ密を避ける必要があり、競技は関東および甲信越北陸の2組に分けて行いました。
競技は被覆アーク溶接棒で厚さ9mmの鋼板(V形開先)を下向姿勢で板継溶接し、ビード外観、実技態度、そして内部欠陥の有無により審査されます。前回より裏当て金なし(JIS溶接技能者評価試験 N-2F)と求められる技量レベルが上がり、選手たちは真剣な面持ちで競技に臨みました。
審査員からは、「年々選手のレベルが上がり、高校生ながらJIS溶接技能者評価試験でみる試験片と遜色なくなっている」と、高く評価する声が上がっていました。
最優秀賞の栄冠は200点満点で198点の高得点で戸丸皐生(とまる・さいせい)選手(群馬県立利根実業高等学校)が獲得、本年11月に開催される第21回 高校生ものづくりコンテスト全国大会の関東代表として出場権を獲得しました。北信越代表には工藤 成(くどう・なる)選手(長野県・中野立志館高等学校)が、全選手中3位(191点)で選出されました。第2位は最優秀賞と僅か4点差、194点の二柿 勝(ふたがき・まさる)選手(山梨県立韮崎工業高等学校)、北陸大会では田中寿尚(たなか・ひさなお)選手(富山県・不二越工業高等学校)が最優秀賞を獲得しました。
コロナ禍で練習時間の確保も難しい中地道に研鑽を重ねた選手たちが、競技終了後、引率教員とマスク越しに熱心に競技の感想と反省を語る姿が非常に印象に残りました。
一日も早くコロナ禍が収束し、例年通りに高校生溶接コンクールが開催できることを祈念するばかりです。
神戸製鋼グループは競技用被覆アーク溶接材料・賞品の提供などで、各地区の高校生溶接コンクールに協力しています。
〈第11回関東甲信越高校生溶接コンクール
同時開催 北陸高校生溶接コンクール〉
趣旨: | 高校生が溶接技能を競うことにより、日本のものづくりを支える溶接技能の普及を図り、製造業の担い手育成を支援する。併せて令和3年度開催の「高校生ものづくりコンテスト全国大会」エキシビション溶接競技への関東および北信越ブロックの出場者を選出する。 |
主催: | 東部地区溶接協会連絡会 |
共催: | 一般社団法人日本溶接協会東部地区溶接技術検定委員会 北陸地区溶接協会連絡会 関東地区工業高等学校長会・北信越工業高等学校長会 |