Mail from America

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ぼうだより 技術がいど読者の皆様、こんにちは。

2016年4月に米国に赴任致しましたKobelco Welding of America, Inc.(KWAI)の谷口維一郎です。

この機会をお借りして昨年4月に北米市場に新規参入したKOBELCO溶接ロボットシステム事業を紹介させて頂きます。

KWAI事務所建屋
KWAI事務所建屋


 弊社は1990年に米国テキサス州ヒューストン市近郊に設立され、北米及び南米でステンレスFCWと軟鋼FCWを中心とした溶接材料の販売を行っております。段階的に販売エリアの拡大、新業種への参入を図ってきており、2016年4月からは日本で実績を積み上げてきている溶接材料と溶接ロボットによるソリューション事業を北米で展開する為、新規事業として溶接ロボットシステム及びパーツの販売、サービス業務を開始致しました。競争の激しい市場への新規参入ということもあり、1年半が過ぎた今も試行錯誤の毎日ですが、北米での溶接材料の販売については、長い歴史と実績があり、溶接ロボットシステムの販売においても溶材メンバーの協力を得ながら日々の活動を行っております。昨年12月には弊社施設内にデモ用溶接ロボットを設置致しました。デモ用溶接ロボットについては、世界各国で多数の販売実績のあるARCMAN™ MP + 新型CBコントローラとSENSARC™AB500溶接電源の組合せとなります。シングル溶接の他にタンデム溶接、大電流溶接にも対応しており、KOBELCOの強みとなる中厚板の溶接施工でお客様のニーズに応じて多種多様なワークテスト、実機実演が可能となりました。

KWAIデモ用溶接ロボットシステム
KWAIデモ用溶接ロボットシステム
北米鉄骨溶接システム1号機(Beck Steel社)
北米鉄骨溶接システム1号機(Beck Steel社)

北米市場でターゲットとしている業種は日本、アジア各国でも多数の溶接ロボットの納入実績のある鉄骨、建機、農機、鉄道、橋梁となります。特に鉄骨については北米市場向けに専用溶接ロボットシステムと溶接材料の開発を行い、今年7月には待望の北米鉄骨溶接システム1号機と専用溶接材料をテキサス州北部に位置する大手鉄骨ファブリケータのBeck Steel 社に納入しております。同社のKOBELCO溶接ロボットシステムの技術に対する評価は高く、将来的には鉄骨製作における中心的な役割を担う設備としての期待を持って導入を決断頂きました。今後は同社の協力を得ながら北米鉄骨ファブリケータのニーズにより合致したシステムに仕上げていき、北米鉄骨ユーザーへの更なる横展開を図っていきます。

北米市場はロボット競合メーカーがひしめく競争の激しい市場となりますが、中厚板溶接のニーズがある建機、農機、鉄道メーカー、そして建築鉄骨、橋梁ファブリケータ向けに溶接ロボットと溶接材料の組み合わせによる最適なソリューション提案を行い、充実した販売、アフターサービスを提供することにより、お客様のお役に立てるよう業務に精励いたす所存です。今後も弊社溶接ロボットシステム事業を宜しくお願い申し上げます。

なお、タイトルの「HOUSTON STRONG」は8月25日にテキサス州に上陸したハリケーンHarveyによる記録的な豪雨により甚大な被害を受けたヒューストン市で復興の合言葉となります。幸いにして弊社事務所は浸水等の被害を免れましたが、弊社社員6名とその家族が洪水による床上浸水の被害に遭い避難、転居を余儀なくされました。ヒューストンが完全に元の状態に戻る迄にはもう暫く時間が掛かりそうですが、多数のボランティア、政府、軍の支援により急速に復興は進んでおります。私個人としてもヒューストン市民として微力ながら復興に尽力して参ります。見事に復興を遂げたヒューストンに皆様がお越しになられるのをお待ちしております。

北米鉄骨1号機の前でKWAI営業メンバーと(左端筆者)
北米鉄骨1号機の前でKWAI営業メンバーと(左端筆者)

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