営業部ニュース-1

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株式会社鐵建


溶接ロボットシステム・材料の更なる開発に期待
加工量アップに向け設備投資を検討
- 株式会社鐵建

群馬県藤岡市は群馬県の南西部に位置し、総面積は180平方キロメートルで鮎川・鏑川・烏川・神流川が流れ、最南部には下久保ダムがあり、緑と清流に恵まれた山紫水明な地です。古墳時代の史跡も多く発見されており、室町時代には関東管領職にあった上杉憲実が平井城を築きました。江戸時代は日野絹の集散地として栄え、明治以降は高山社に代表される養蚕業の先進地、また、木材の集積地として発達してきました。

今回はこの藤岡市に本社工場を構える株式会社鐵建殿を訪問し、小山社長、大小原部長、鎌田課長、佐藤課長にお話を伺いました。

本日はお忙しい中、お時間を頂きましてありがとうございます。また、日頃より弊社の溶接材料ならびに溶接システムをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。早速ですが、御社の概要についてお聞かせ下さい。

事務所外観

当社は昭和29年、高崎市上佐野町において小山機械製作所として創業しました。当時は軽量鉄骨を中心に様々なものを作っておりましたが、30年前から鉄骨がメインとなり、昭和49年に社名を現在の鐵建に変更しました。平成2年に全構連Mグレードに昇格、地場の仕事を中心に工事を受注していましたが、以前の工場では手狭になり、12年前に現在地(藤岡市)に移転しました。その後、良いお客様や従業員の方々にも恵まれ、事業拡大に伴い平成19年に隣接地を取得し、全構協のHグレードに昇格しました。

取得した隣接地には、平成22年に第二工場を建設。さらにその4年後に増設を行い、敷地内で新たな事務所を建設し、移転しました。新事務所は“かっこいい事務所”をコンセプトに設計を依頼しました。

第一工場外観
第二工場外観

最近の受注環境としては地場ゼネコン様を中心に安定しており、今後は首都圏の物件受注も見据えて工場の加工量を上げるように努めています。加工量としては1,000t/月くらいで、様々な制約があるため首都圏ではこれ以上こなすのはなかなか難しいと思いますが、地の利を生かして更なる加工量アップに取り組み、他社との差別化を図りたいです。

鉄工所は古くから3K職場という印象が強いですが、当社は女性でも快適に働ける工場を目指し、5S活動も推進しております。

女性活躍の具体的取り組みですが、育児休暇中の女性従業員との定期的な面談により職場復帰のサポートを行い、技術職にも積極的に女性を雇用しています。

また5Sについてですが、工場内ではフラットな床を最大限に利用してバリアフリー化をすると共に、従業員にスローガンなどを挙げてもらい5S活動の徹底を行っています。その結果、革靴でも歩けるほどきれいな工場を実現しています。社外活動としても5S推進工場であることをPRし、多くの工場見学を受け入れており、全国鐵構工業協会の作成したDVDのモデル工場としても選ばれています。

ご使用になっている弊社の溶接ロボットシステムと溶接材料についての感想、今後のご要望をお聞かせ下さい。

生産量は所要時間と工場設備、敷地面積がバランスよく伸びないと上げることが難しいです。工場面積については増築を予定しており、設備投資についても今後は積極的に行っていきたいと考えています。そのためには他の設備と同様に、神鋼のロボット溶接システムの今後の開発に期待しています。コラムの溶接はある程度確立されてきていますが、ワークが毎回異なり、課題は多いと思いますが、梁など他の箇所への適用も積極的に検討してほしいです。

REGARC™については、スパッタ低減により以前に比べて後処理工程が軽減でき、能率を上げることができており、今後も増設していきたいです。

半自動溶接においても、短期的には難しいと思いますが、スパッタが低減できるような電源を開発してほしいです。

溶接材料については国産材ということもあり非常に評価していますが、海外材との価格差を跳ね除けるような差別化をどんどん進めてほしいです。やはりスパッタ処理に時間がかかってしまうので、非常に難しい課題と思いますが、スパッタがゼロになるような溶接材料が理想です。神鋼でもソリッドワイヤ以外にいろいろ開発を進めていると思いますが、良いものがあればどんどん提案してほしいです。大脚長専用ワイヤ、マルチパス専用ワイヤについてはソリッドワイヤとの価格差はありますが、トータルコストダウンという観点では魅力的です。

REGARC™天吊マルチワーク溶接システム
REGARC™柱大組立溶接ロボットシステム

その他の要望についてお聞かせ下さい。

溶接の技術指導を行っていると伺っていますが、AW半自動検定の実技指導をお願いしたいと考えています。また女性社員についても、CADの担当ですがJIS溶接技能者評価試験受験も検討しているため、是非とも講習会、実技指導をお願いしたいと考えています。

小山社長
大小原部長
鎌田課長
佐藤課長

貴重なご意見をありがとうございました。今後も作業効率化に貢献できるように最大限取り組んでまいります。また、鉄骨向けの溶接材料の開発を進めておりますので、今後ご紹介させて頂ければと存じます。弊社では技術指導や講習会につきましても神鋼溶接サービス様と共にご協力させて頂きます。

ご多忙の中、取材にご協力頂きました小山社長、大小原部長、鎌田課長、佐藤課長に心より感謝を申し上げます。今後とも溶接全般においてご協力できるように努力してまいります。最後になりますが、株式会社鐵建の皆様の益々のご発展をお祈り申し上げます。

レポーター 大田 晃平
(株)神戸製鋼所 溶接事業部門 マーケティングセンター
国内営業部 東日本営業室

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