ぼうだより2013年10月号


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レスキュー隊119番溶接P.529を開いて下さい。『予熱温度選定のめやす』が出てきます。圧延鋼と鋳鍛鋼の中ほどにS45Cがあります。そこから右の方を見て頂くとこのように表示されています。⑧の下に(>200℃)200℃以上と表示されています。S45Cの鋼材を溶接する際の予熱温度は200℃以上となります。但し、⑧を境に左側が実線、右側が点線となっています。では、⑧の上に目線を上げて下さい。斜め右上に凡例があります。点線は予熱必要、実線は予熱不要となっています。さらに上を見て頂くと、厚み(MM)と表示されています。⑧を真上に持っていくと約10の位置にあたります。この場合、10MM以下であれば予熱は不要ということになります。引き続き下の表をご覧下さい。※⑧に該当する被覆棒品名LB-47A,LB-52A,LB-62などが表示されています。ただ、※の表示が示すように、単に接合できたら良い場合と、母材に近い継手強度が必要な場合で適用する溶接材料が異なる場合がありますので、ご不明な点がありましたらカスタマーサポートグループにご相談下さい。尚、予熱のめやすは炭素当量を算出すればおおよその予熱温度が分かります。炭素当量は次式で算出します。5.便利ツール活用その4「HRC40の硬さの出る溶接棒を教えて下さい」という質問を受けます。ここではP.544、P.545を開いて下さい。『鋼のビッカース硬さとその近似的換算表』が出てきます。表の最上段の横軸を見ますと左から〔ビッカース硬さ〕〔ブリネル硬さ〕〔ロックウェル硬さ〕〔ショア硬さ〕〔引張強さMPA近似値〕〔ビッカース硬さ〕の順になっています。〔引張強さMPA近似値〕以外は、硬さを表す表示です。HRC40とは、〔ロックウェル硬さ〕を表す表示ですが、〔ロックウェル硬さ〕の中には、Aスケール、Bスケール、Cスケール、Dスケールがあります。HRCは〔Cスケール〕に該当するのでHRC40は、ロックウェル硬さCスケールの項目の下から2行目と3行目の間に入る位置となります。この行の右側に目をずらして頂き右端の〔ビッカース硬さ〕を見て頂くと約400という数字に当たります。HRC40はビッカースで表示するとビッカース硬さ約400(HV400)となり、ビッカース400の硬さが得られる溶接棒はHF-450となります。(弊社の硬化肉盛溶材の3桁の数字はおおかたがビッカース硬さを表しています)ショア硬さや、ブリネル硬さでも同様にビッカース硬さを選び、その3桁の数字を溶接棒の数字に合わせて溶材を選定して下さい。最後にもう一つ「LB-52で溶接した溶着金属の表面硬さはビッカースでどれくらいですか?」という質問を受けます。この場合〔引張強さMPA近似値〕よりおおよその硬さを見つけます。まず、LB-52の溶着金属の引張強さを調べましょう。ではP.47を開けて下さい。LB-52が記載されています。表が3つあり、真ん中の表に溶着金属の機械的性質の一例が記載されています。LB-52の溶着金属の引張強さは570MPAであることが分かります。そこでもう一度P.545に戻って下さい。〔引張強さMPA近似値〕に579という数字があります。その右隣りに、ビッカース表示で180という数字があります。したがって、LB-52の溶着金属のおおよその表面硬さは、ビッカースで180(HV180)ということになります。この換算表を使用すれば、金属の引張強さから、おおよその表面硬さが推測できます。以上幾つかの便利ツールをご紹介致しました。巻末には他にもJIS,AWSの材料規格、船級認定なども記載されていますので、溶接材料選定以外にも一度目を通しご活用頂きたいと思います。㈱神戸製鋼所溶接事業部門営業部営業企画室カスタマーサポートグループ金子保予熱温度選定のめやす※単なる接合と、母材強度を必要とする接合で、適用する材料は異なります。(注)高張力鋼を使用する場合は、次ページのPW式を用いる方が適切です。○9○8○7○10○1○1○2○3○4○6○5○2○4○3(>250℃)(>200℃)(>200℃)(>100℃)炭素当量=C+MN6+SI24(>150℃)(>150℃)(>150℃)予熱必要予熱不要資料︵予熱温度選定のめやす︶炭素当量(%)圧延鋼鋼管鋳鍛鋼厚み(MM)10203040500.800.700.600.500.400.300.20SCM440SCM435普通レール軽レールS50CS45CSB480SM490SB450SB410SS400SM400SS330STB410STPG410STPT410STPG370STPT370STBA12STB340SCM440SCM435S50CSF590S45CSF540SC480SF490SC450SF440SC410SC360SF390SF340記号JIS種類被覆棒品名○1○2○3○4○5○6○7※○8※○9※○10E4313E4303E4319E4319E4316E4916E4916---RB-26,B-33TB-24,TB-I24,TB-43,Z-44B-10,B-14,Z-1B-17,BI-14LB-26,LB-47LB-52,LB-M52LB-52ALB-47A,LB-52A,LB-62LB-106,LB-116―529―資料︵鋼のビッカース硬さとその近似的換算表︶6.鋼のビッカース硬さとその近似的換算表ビッカース硬さ(DPH)ブリネル硬さ10MM球・荷重3000KGFロックウェル硬さ(2)ショア硬さ引張強さMPA近似値(1)ビッカース硬さ荷重50KGF標準球HULT-GREN球タングステンカーバイド球Aスケール荷重60KGFBRALE圧子Bスケール荷重100KGF径116IN.球Cスケール荷重150KGFBRALE圧子Dスケール荷重100KGFBRALE圧子940---85.6-68.076.997-940920---85.3-67.576.596-920900---85.0-67.076.195-900880--76784.7-66.475.793-880860--75784.4-65.975.392-860840--74584.1-65.374.891-840820--73383.8-64.774.390-820800--72283.4-64.073.888-800780--71083.0-63.373.387-780760--69882.6-62.572.686-760740--68482.2-61.872.184-740720--67081.8-61.071.583-720700-61565681.3-60.170.881-700690-61064781.1-59.770.5--690680-60363880.8-59.270.180-680670-59763080.6-58.869.8--670660-59062080.3-58.369.479-660650-58561180.0-57.869.0--650640-57860179.8-57.368.777-640630-57159179.5-56.868.3--630620-56458279.2-56.367.975-620610-55757378.9-55.767.5--610600-55056478.6-55.267.074-600590-54255478.4-54.766.7-2095590580-53554578.0-54.166.2722020580570-52753577.8-53.665.8-1981570560-51952577.4-53.065.471195256055050551251777.0-52.364.8-191255054049650350776.7-51.764.469186354053048849549776.4-51.163.9-182453052048048748876.1-50.563.567179552051047347947975.7-49.862.9-175551050046547147175.3-49.162.266170650049045646046074.9-48.461.6-165749048044845245274.5-47.761.364161848047044144244274.1-46.960.7-156947046043343343373.6-46.160.162153046045042542542573.3-45.359.4-150045044041541541572.8-44.558.859146144043040540540572.3-43.658.2-141243042039739739771.8-42.757.557137342041038838838871.4-41.856.8-133441040037937937970.8-40.856.055128540039036936936970.3-39.855.2-124539038036036036069.8(110.0)38.854.4521206380―544―注(1)近似数値は、旧JISZ8413および旧Z8438の換算表から求めた値です。(2)表中かっこ内の数字はあまり用いられない範囲のものです。備考1.太字体の数字はASTME140表1によるものです。備考2.この換算表は炭素鋼母材によるものであり、溶着金属では換算値に差の出ることがあります。特に合金が多く、高硬度のものでは差が大きくなります。(一般にロックウェル、ショアの実測値は換算値より低い値となります。)資料︵鋼のビッカース硬さとその近似的換算表︶ビッカース硬さ(DPH)ブリネル硬さ10MM球・荷重3000KGFロックウェル硬さ(2)ショア硬さ引張強さMPA近似値(1)ビッカース硬さ荷重50KGF標準球HULT-GREN球タングステンカーバイド球Aスケール荷重60KGFBRALE圧子Bスケール荷重100KGF径116IN.球Cスケール荷重150KGFBRALE圧子Dスケール荷重100KGFBRALE圧子37035035035069.2-37.753.6-117737036034134134168.7(109.0)36.652.850112836035033133133168.1-35.551.9-109835034032232232267.6(108.0)34.451.147106934033031331331367.0-33.350.2-103033032030330330366.4(107.0)32.249.445101032031029429429465.8-31.048.4-98131030028428428465.2(105.5)29.847.54295130029528028028064.8-29.247.1-94129529027527527564.5(104.5)28.546.54192229028527027027064.2-27.846.0-90228528026526526563.8(103.5)27.145.34089228027526126126163.5-26.444.9-87327527025625625663.1(102.0)25.644.33885327026525225225262.7-24.843.7-84326526024724724762.4(101.0)24.043.13782426025524324324362.0-23.142.2-80425525023823823861.699.522.241.73679425024523323323361.2-21.341.1-77524524022822822860.798.120.340.334765240230219219219-96.7(18.0)-33736230220209209209-95.0(15.7)-32696220210200200200-93.4(13.4)-30667210200190190190-91.5(11.0)-29637200190181181181-89.5(8.5)-28608190180171171171-87.1(6.0)-26579180170162162162-85.0(3.0)-25549170160152152152-81.7(0.0)-24520160150143143143-78.7--22490150140133133133-75.0--21451140130124124124-71.2--20431130120114114114-66.7---392120110105105105-62.3----110100959595-56.2----10095909090-52.0----9590868686-48.0----9085818181-41.0----85―545―FOHHHFVUJISZ3211E4916AWSA5.1E7016該当特許第2878593号用途造船、橋梁、建築、圧力容器等の溶接。使用特性最も代表的な低水素棒です。X線性能、機械的性質に優れ、広く愛用されています。作業性はアークの集中性、スラグ剥離性、ビード外観等が良好です。作業の要点①使用前に300∼350℃で30∼60分の乾燥を行って下さい。②アークスタートでは、ブローホール発生を防止するため、後戻り法または捨金法を採用して下さい。③アーク長はできるだけ短く保って下さい。軟鋼∼550MPA級鋼︵被覆棒︶CSIMNPS0.080.600.940.0110.006棒径MM2.63.24.05.06.0棒長MM350350400450450電流範囲A下向55∼8590∼130130∼180180∼240250∼310立向上向50∼8080∼120110∼170150∼200-耐力MPA引張強さMPA伸び%吸収エネルギーJ熱処理50057027210溶接のまま42052028250620℃×1H溶接姿勢LB-52同クラスの代表銘柄溶着金属の化学成分例(%)溶着金属の機械的性質例主要径および推奨電流AC、DC(+)棒端色/青白色二次着色/白色船級認定/NK,ABS,LR,DNV,BV,GL―47―P.529P.544P.545P.475


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